震災で派遣社員に起こりうるトラブルと対処法

地震大国である日本では、最大震度6弱の大規模地震が1~2年に一度のペースで発生しています。熊本のように地震が少ないと思われていた地域でも大規模な震災が発生しています。日本国内にいる限り、いつ大きな地震に遭遇にしてもおかしくない状態であると言えるでしょう。もし、派遣社員として働いているときに震災に巻き込まれた場合、仕事の補償などは、どうなるのでしょうか? 震災の際、派遣社員に起こりうるトラブルと対処法についてお伝えします。

震災で通勤できない場合の給料はどうなる?

派遣社員として働くAさん。いつもは車で通勤していましたが、地震で道路が寸断され、通勤できなくなりました。しかたなく道路が復旧するまでの1週間を休んだところ、1週間分の給料が減額されました。自己都合ではないのに減額されなければいけないのでしょうか?

会社が無事でAさんだけが出社できない状態なら、会社に落ち度があるわけではないのでAさんは欠勤扱いとなり、会社側には給料を支払う義務はありません。
ただし、Aさんの申し出により、あとから有給休暇扱いにすることは可能です。会社によっては震災の影響による欠勤を特別に有給とすると決めているところもあります。
就労規則に、欠勤が何日以上続くと解雇になると定めているところもありますので、震災によって長期間出社できそうにない時は、どのような扱いになるのか派遣元や派遣先に早めに連絡を入れて相談しておきましょう。

震災で契約が切られた際の休業補償は?

震災で派遣社員に起こりうるトラブルと対処法

Bさんは、派遣社員として働いていた会社から「地震の影響で仕事が激減したので、もう来なくてもいい」と告げられました。契約期間はまだ残っています。このような場合はどうしたらいいのでしょうか?

会社が被災したり、地震の影響で会社の操業がままならなくなることもよくあります。仕事がなくなったからという理由で派遣社員の契約を打ち切ったり、休業を言い渡すケースはよく見られますが、派遣元と派遣先との契約はまた別の話です。
契約期間が残っているのに契約を切られた場合、派遣元に対して新たな派遣先を確保するよう請求することができます。
もし新たな派遣先が見つからなくても、派遣社員は派遣元に対して100%の賃金を請求できます。派遣先が見つからないことを理由に派遣元が派遣社員を解雇することは原則として認められていません。
原則として、派遣先の企業は派遣社員に対し、休業を命じたり、契約の途中解除はできません。ただし安全上の理由からの休業であれば、とりあえず休んで良いと考えられます。

震災で派遣会社が倒産したら

派遣先だけでなく、派遣元が影響を受けることもあります。派遣社員に給料を払うのは人材派遣会社ですから、人材派遣会社がダメージを受け倒産するようなことになれば、未払賃金立替払制度を利用することになります。この場合、雇用主である会社がなくなるため、持っていた有給などもなくなります。

派遣社員であっても、労働者側に非がない場合は派遣元に給料を請求できます。契約の際に、地震だけでなく水害や台風など天災における影響が生じた際のことも確認しておくと、安心ですね。