派遣社員必見! 「契約解除」のルールとは

派遣社員として働いている場合、まれに起こる就業中の「契約解除」。派遣先企業から申し出ることもありますし、派遣社員が何らかの理由で仕事を辞めたいと言い出すこともあるでしょう。やむを得ない理由があれば認められますが、その理由は派遣先企業、派遣会社、そして派遣社員、すべての当事者にとって合理的で納得のいくものである必要があります。
ここでは「契約解除」をおこなう際のルールなどをご紹介します。

派遣先企業が契約解除する際のルール

派遣先企業が契約解除をおこなうには、「どうしても仕方がない事情」がなければいけません。そしてその理由は客観的に見て合理的である必要があります。そうでなければ、派遣先の企業は派遣会社との派遣契約を解除することはできないのです。
理由の一例としては、派遣先企業が、「正社員さえも人員整理しないと倒産の危険性がある」ということが挙げられます。
仮に正当な理由で契約解除をおこなったとしても、派遣先企業は派遣社員が不利益を被らないよう、派遣社員に対する補償をしなければなりません。また同時に、契約解除する際におこなわなければならないいくつかの義務が課せられています。これは平成24年の派遣法改正で決まりました。補償・義務内容は以下のとおりです。

・派遣先企業は契約解除をおこなう際に、事前に派遣会社から合意を得て、なおかつ相当の猶予期間をもって解除の申し入れをしなければならない。
・派遣先企業は契約解除をする30日以上前に予告する、もしくは30日以上の賃金相当の損害賠償をしなければならない。また、予告から解除までの日数が30日に満たない場合は、満たない日数以上の賃金相当の損害賠償をしなければならない。
・派遣先企業は、契約していた派遣企業やその関連会社で就業のあっせんをするなどして、派遣社員の新たな就業機会の確保をしなければならない。
・派遣先企業は派遣会社から請求があった場合、契約解除する理由を派遣会社に対して明らかにしなければならない。

派遣会社が契約解除する際のルール

万が一派遣している派遣社員が派遣先企業から契約解除された場合であっても、派遣会社はその派遣社員を解雇することはできません。派遣会社には残りの契約期間も派遣社員を雇用する義務があり、就業先のあっせんなど、派遣社員の新たな就業機会を確保するよう努力する必要があります。また就業先が見つからず、派遣社員に仕事を与えられない場合は、その期間について派遣社員に平均賃金の60パーセント以上の休業手当を支払わなければなりません。

派遣会社が派遣社員との契約を解除する場合、それなりの理由や、果たさなければならない義務、そして要件があります。

・経営上、人員削減をおこなう必要がある
・契約解除を回避する努力をする
・被解雇者の選定基準が妥当である
・事情説明や協議を充分におこなう

派遣社員必見! 「契約解除」のルールとは

派遣社員を契約解除する際には、上記のようなルールが存在します。社会人にとって「契約」というものがいかに重要なものか、また、それが簡単に破棄できるものでないというのがわかるでしょう。
しかしそれは同時に、派遣社員にも同様の責任があるということです。仕事がおもしろくないとか、ちょっと休みたいなどのぼんやりした理由では、当然就業中の契約解除をおこなうことはできません。
どうしても仕事を辞めなければならない事情があるときは、まず派遣会社に相談するなどして、その理由に妥当性があるかなど事前にきちんと協議、検討する必要があるのを忘れないでください。