きちんと理解しておきたい!2015年派遣法改正の流れとは

最近何かと話題になっている、派遣法改正。
でも「どのような改正がなされたのかイマイチ分からない」という人も少なくないのではないでしょうか。
派遣法改正のポイントをおさらいしておきましょう。

■派遣法の歴史とは

そもそも日本で最初に人材派遣について定められたのはいつなのでしょうか?
実は初めて「労働者派遣法」が施行されたのは1986年と、結構最近のことなのです。

それまでは人材派遣が正式に法律で認められていたわけではなく「業務請負」という形がとられることがほとんどでした。
人材派遣会社が世の中に定着しつつあったことから施行された最初の派遣法は、専門的な13の業務に限り派遣が認められるという限定的なものでした。

90年代になると景気の低迷の影響で人材派遣業のニーズも増え、1996年には派遣の対象が26業務に拡大されました。
さらに1999年には禁止業務のみがリスト化され、広い分野で人材派遣業務が可能となりました。
それ以降も、派遣法はさまざまな改正を経て今日に至っています。

■2015年の派遣法改正

2015年の派遣法改正

さて、何かと話題になっている最新の派遣法改正のポイントを確認しておきましょう。

◇すべての労働者派遣事業を許可制に

これまでの派遣事業には、届出制のものと許可制のものがありましたが、これがすべて許可制となりました。
許可要件として、キャリアの形成支援制度を持つことなどが必要となります。
これによって、派遣業界全体の健全化や労働者の保護が期待されるのです。

◇派遣期間を原則上限3年に

これまでは特定の専門業務とそれ以外で期間の定めが異なっていましたが、現場が混乱することからこれを統一することとなりました。
これにより、すべての業務で期間制限が生じることになり、派遣先の同一事業所における労働者の受け入れは、原則3年までとなります。

そして、3年の期間を超えて受け入れるためには、労働組合等からの意見聴取が必要となるのです。
ただし派遣先においては、人を変えれば継続的に派遣を利用することができます。

◇雇用安定とキャリアアップ

派遣業界の課題として、派遣という雇用形態が不安定であることや、職業能力形成の機会が乏しいことが挙げられています。
こうした状況の改善のため、待遇確保のための取組みの強化や、教育訓練等の実施が法によって定められることになりました。
派遣先には正社員募集情報の提供も義務化されるため、派遣から正社員へのキャリアアップというルートも期待できるのです。

派遣法改正によって、企業側は派遣社員を使いやすくなるといえるでしょう。
また、労働者側にとっては働くチャンスが増えることやキャリアアップを図れるというメリットも生まれます。

しかし、契約期間が定められたことによって、同一事業所で長期間は働きにくくなるパターンもあるため注意が必要です。
派遣で働く場合は、派遣法について詳しく知り、今後の流れについても注視しておくことが大切でしょう。