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翻訳の仕事は、常に同じ量の仕事があるわけではありません。
依頼の数と作業可能な人員の数でも変動します。

また、翻訳に「なにに使われるのか」「どんな人が読むのか」など何を求めるかでも必要な人材が変わってきます。

さまざまな要望を抱えたクライアントと実際の翻訳家の間には、いつも翻訳コーディネーターという仕事が存在します。
ここでは翻訳コーディネーターの仕事についてご紹介します。

翻訳コーディネーターの仕事は人員手配にとどまらない

翻訳コーディネーターは翻訳会社に在籍し、依頼に応じて所属する翻訳者に仕事を手配します。

しかし、何をどのように翻訳したいかがわからなければ、正確な手配をすることができず、クオリティにばらつきが出てしまいます。

そのため、クライアントの要望を聞きながらすり合わせをするのが一般的で、専門的な用語が多い場合はどのように注釈をつけるか、あるいは表記を統一すべきかと言った細部まで打ち合わせを行います。

翻訳を依頼する側が経験豊富とは限らないため、どのような対象に向けて販売するかと言った詳細も含めて確認を行うのです。
ただ翻訳するだけでは魅力的な翻訳物は出来ないため、誰にとって価値があるものなのかはしっかりと考える必要があります。

また、訳後のチェック人員を含めた手配を含め、包括的に翻訳をサポートすることも翻訳コーディネーターの仕事です。

翻訳コーディネーターの力で翻訳の評価が変わる面も

翻訳者は文章の翻訳を行いますが、その方向性を決めるのが翻訳コーディネーターです。
表記の仕方や文体などのバランスで読みやすさが大きく変わることも多く、評価や売り上げが大きく変わることもあります。

また、クライアントに受け入れられる翻訳物を作れるかも重要で、要望を受け入れつつ、できないことはできないと伝え、予算や納期と言った現実的な数字も含めて管理する仕事も行います。

翻訳者と要望のミスマッチなどのリスクも存在しますが、上手くいった際の喜びはひとしおであり、大きな魅力となっています。

クライアントと翻訳者だけでなく、市場を繋ぐ架け橋として包括的に活躍するのが翻訳コーディネーターという仕事なのです。

翻訳者と顧客をつなぐ仕事。翻訳コーディネーターとは?

翻訳コーディネーターは翻訳を依頼するクライアントと翻訳者をつなぎ、翻訳物の方向性や法則性を定め、全体の工程管理を行います。
意思の疎通がうまくいかなければ膨大な翻訳作業が無駄になる可能性もあり、非常に責任が重い仕事でもあります。

一方で、翻訳物が高い評価を得れば、それはそのまま喜びとなってかえってきます。
人と人のコミュニケーションは難しく、翻訳にはさまざまなノウハウが存在するからこそ、その隙間を埋め、しっかりとした懸け橋となることが魅力であり、翻訳コーディネーターの醍醐味でもあるのです。